笑い話で日本語と英語の違いを考える!英語だったらありえないカン違い!

英語だったらありえないカン違い!佐久間宣行さんの本

今回は、笑い話で感じた日本語の面白さについてお話します。

去年読んで、めちゃくちゃ笑った本が佐久間宣行さんの「普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる」。この本に出てきたあるエピソードから、日本語と英語の違いを考えた、というお話です。

目次

めちゃくちゃ笑えた!オールナイトニッポンのパーソナリティの本

佐久間宣行さんの「普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる」。当時、テレビ東京のプロデューサーだった佐久間宣行さんが、深夜のラジオ番組『オールナイトニッポンの0(ZERO)』のパーソナリティになって、その放送内容が活字になった本です。

「普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる」佐久間宣行

2022年、私は音声配信メディアVoicyのパーソナリティになったので、ラジオで話す人に興味を持ったんですよね。 この本を読んでみたら、もう声を出して「あっはっはー!」と笑っちゃうくらい面白かった!文字で読んでるんだけど、佐久間さんの声が聞こえる気がしました。

「お正月」というエピソードが最高!

特に面白かったのが最後のほうに出てくる「お正月」というエピソード。かわいい一人娘の写真や動画のベストセレクションを新しいスマホに入れる作業をしていたときの出来事です。

その作業中、佐久間さんは貴重な動画を発見します。娘さんが3歳、佐久間さんが34歳ごろ。2010年12月にキッチンで撮影した1分半の動画です。

この動画の最後15秒を切り取って、なんと10年間ずっとスマホに入れて何百回も繰り返し観ていたとのこと。ビデオテープならすり切れてるよね、というレベルのリピート動画だったのです。

その15秒には、34才だった佐久間さんが「パパに何か言いたいことありますか?」と言ったら娘さんが「お父さんが好きすぎて困ります」と言う場面が映っていました。

父親が娘にそんなこと言われたら、トロけますよね。佐久間さんの気持ち、すごくよくわかります。

佐久間さんは仕事がつらいとき、大事なときに、その15秒を観て「よし、がんばろう!」と自分を奮い立たせていました。そんな佐久間さんを思い浮かべるだけで、ぐっときちゃいます。

そしてこのお正月、その15秒の完全版である1分半の動画を見直してみた佐久間さん。頭から動画をみて、何かが違う!と感じたんですね。

これは「お父さんのことを好きすぎて困ります」ではなく「お父さんが私のことを好きすぎて困ります」という意味で言っていたことが判明!

10年間、自分にいいようにカン違いしていたことがわかってがっかり、というオチです。

英語ならありえないカン違いが日本語では起こる!

これを読んで大笑いしたのはもちろんですが、日本語の特徴をよく表しているな、とも感じたんです。

日本語は、語順にゆるくて、主語と目的語が省略されることが多い。

「お父さんが好きすぎて困ります」の勘違いは、主語と目的語を省略しても文として成り立ってしまうことが原因です。

それに対して、英語は語順に厳しいです。こんな勘違いはありえません。主語+述語+目的語の語順は絶対だからです。

誤解を生んだ原因を少しこまかく解説しますね!

解釈1:父親としての感動バージョン(妄想)

[主語](私は)[目的語]お父さん(のこと)が 好きすぎて困ります

主語が「私は(娘さん)」だと思ったことがカン違いの原因。お父さん「が」という、主語にも目的語にもとれる助詞がついていることも原因ですね。

英語ならこうなる:I love my father sooooo much.

解釈2:娘が迷惑してるバージョン(真実)

[主語]お父さんが[目的語](私のことを)好きすぎて困ります。

主語はお父さんで、目的語である「私(娘)のことを」を省略したがゆえに、お父さんが自分にいいように解釈した。

英語ならこうなる:My father loves me too much.

語順がゆるい日本語、語順に厳しい英語

主語と目的語をあべこべにしてカン違いしてしまう。そういうカン違いが起こりうるのが日本語の特徴です。

「英語ならこうなる」を読めば、英語ならカン違いしないことがわかります。

私も英語と日本語の語順の違いについて解説するレッスンを作っていなかったら、「カン違いしちゃったのね、ははは〜!」と笑って終わってました。

でも「英語じゃあり得ないカン違いだな!」と思ったことで、単に面白いだけでなく、すごく含蓄のあるエピソードだと感じたのです。

日本語だと「愛してる」というと、誰かが好きな人に告白をしている、愛を告げている場面が思い浮かびます。主語と目的語が文脈で推測されますよね。

でも英語で Love だけだと、「愛」という名詞?あるいは「愛せよ」という命令形?と思っちゃいます。必ず動詞の前に主語、動詞のあとに目的語がきます。

英語の語順が、日本語の「てにをは」の役割を果たしている、と言うとわかりやすいでしょうか?

英語には「てにをは」がないけど、語順というルールで、述語の前にあるものが主語、述語のあとにあるものが目的語となっています。

とにかく、この佐久間さんの悲劇は英語だったら起こらなかっただろう、と思ったことをここに記しておきます(笑)。

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さいごに

今回の記事はいかがでしたか?

あなたもぜひ日本語と英語の違いに思いを馳せてみてくださいね!

Happy learning!

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