作家パトリシア・ハイスミスに魅せられて

パトリシア・ハイスミスに魅せられて

アメリカの女性作家パトリシア・ハイスミスを知っていますか?

「太陽がいっぱい」「見知らぬ乗客」「キャロル」など、映画史に残る名作の原作の数々を生みだした作家です。

今回は、そんな彼女に魅せられた話をします。

目次

パトリシア・ハイスミスに興味をもったきっかけ

私にとってパトリシア・ハイスミスという作家は、名前は聞いたことがある、という程度の認識でした。

2024年3月、サンフランシスコ在住のライフコーチ・吉川ゆりさんにインタビューをしたとき、彼女の好きな作家の一人として紹介してくれたので興味を持ったんですよね。

キャリアとビジネスのサクセスコーチ吉川ゆりさんにインタビュー(YouTube動画)

(▲この動画の48分40秒あたりでパトリシア・ハイスミスについて触れています▲)

1995年に74才で亡くなっていますが、著作のほとんどが映画化されている大変な人気作家でした。なんと私が好きな映画「キャロル」の原作も彼女の本だったんです!

映画「キャロル」(2015)

映画「キャロル」の原作本、最初は偽名で出版しました

The Price of salt 1952
偽名(ペンネーム)で出した1952年版

映画「キャロル」の原作本のオリジナルのタイトルは『The Price of Salt』。1952年にパトリシア・ハイスミスがクレア・モーガンという偽名で発表しました(偽名で、という英語表現は under a pseudonym)。

というのも、1950年代は同性愛に対する偏見や社会的差別が今よりもずっと強かったからです。『The price of salt』は100万部を超えるベストセラーとなり、1984年に自分の名前で「キャロル(Carol)」として出版しました。

本屋で「あとがき」を読んで感動!

実名で発表したバージョン

夏休み中の娘たちと本屋にいったとき、たまたま「キャロル」を見つけて手に取りました。本棚の横にあるソファに座って、あとがき(Afterword)を読みました。自分の名前で「キャロル」として出版した5年後の1989年5月に書いた文章です。

その文章がすごく率直で、私の心に語りかけてきたんですよね。「この人の本は静かな場所で、腰をすえて読みたい」と思いました。

素顔が見られるドキュメンタリー映画「パトリシア・ハイスミスに恋して」

さらに、彼女のドキュメンタリー映画があるのを発見!「パトリシア・ハイスミスに恋して(原題:Loving Highsmith)」という作品です。

さっそく観たのですが、さらにパトリシアに魅せられました!

日本では劇場公開されたんですね。その公式ウェブサイトが素晴らしいのでぜひご覧ください。

「パトリシア・ハイスミスに恋して」公式サイト

Loving Highsmith
画像は公式サイトhttps://mimosafilms.com/highsmith/aboutthemovie.html より

公式サイトにもある彼女の言葉。ぐっときました〜♡

私が小説を書くのは

生きられない人生の代わり

許されない人生の代わり
 

Writing, of course, is a substitute for the life I cannot live, am unable to live.

– Patricia Highsmith

まだあとがきしか読んでいない「キャロル」ですが、映画で印象的だったパトリシアがタバコをくわえながらタイプライターをパチパチ打つ姿を想像しながら、じっくり読みたいと思います。

ヒッチコック監督の「見知らぬ乗客」もまだ観たことないので観てみたいです。あぁ、1日が48時間あればいいのに!

さいごに

いかがでしたか?映画をみて気に入ったら、その原作本を読む、というサイクルを繰り返している私。映画でも本でも、誰かの人生について思いを馳せる時間がとても楽しいです。

あなたも好きな映画に原作本があったら、ぜひ読んでみてくださいね!洋書を読むことは、英語力を身につけるための最強の方法ですから。

映画「キャロル」に触れたYouTube動画

2021年のオレゴン旅行で初めてジェンダー代名詞を表明したことを話しているYouTube動画です。5分50秒あたりで映画「キャロル」を紹介しています。 

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